第74期生入学式
4月5日に、第74期生理容科美容科の新入生の入学式を挙行いたしました。
約110名の学生が、ビューティー業界に一歩踏み出しました。
これから2年間、頑張っていきましょう。
以下 金谷健興学校長の式辞全文です。
春爛漫の良き日に、富山県理容美容専門学校 入学式を挙行できますことは、ご父兄、役員、教職員および関係各位のご高配のおかげでございます。高い席からではございますが、御礼を申し上げます。
入学生諸君、入学おめでとう。
本校は広くビューティービジネス業界にあまたの人材を輩出している学校であり、今年度74期生を迎える歴史と伝統を持ち、この業界で「業(ぎょう・なりわい)」つまり、生きていく糧を学びそれに必要な知識、技能、資格を修得する学校です。
ビジネスの世界で企業存続のためには変わらないのではなく、変わり続けることが絶対必要条件とよく言われています。
わたしが座右の銘とする言葉があります。
「tradition that builds history is a series of numerous challenges, learning from the failures and not being afraid of change 」
「歴史を築く伝統とは幾多の挑戦の連続であり、その失敗に学び変化を恐れないことである」
本校もまさに挑戦を続け、変化を恐れず、本日、諸君ら74期生を迎えています。
入学生諸君は自身の将来の職業選択のために本校に入学されました。つまり自身の伝統ひいては歴史を作り上げるスタートラインに立っています。今後、あなた方は、技能の習得のために幾多の失敗に見舞われるでしょう。失敗を恐れず挑戦し、できるようになるまで努力を継続してください。
世の中では、生まれながらの天才という言葉をよく耳にしますが、わたしは理容師で幾多の技術コンテストでライバル達と技術の覇を競ってきましたから知っています。技能の世界では持って生まれた天才はいません。
天才はできるようになるまで挑戦と努力続けられる人であるということを知っています。そのことはあらゆる分野のレジェンドを見れば納得できます。
本校の教育理念についてお話します。
まことのことわりを学び、物事の本質を見きわめること 【真理探究】であります。
分かりやすく言えば、「正確なカット理論と技術を学び、お客様に似合う唯一無二のヘアースタイルを極めること」になりますが、知識と技能の習得と同時に、一人の人間として心を磨かなければなりません。お客様にホスピタリティを感じてもらうためには、人としての成長が必要となります。
足掛け4年に及ぶコロナ禍で、人と人とのふれあい(時間的、空間的距離間)が大きく変動しました。その中で、「one on one 」 人と人が密なビューティービジネスの普遍的価値、つまりお客様にホスピタリティを与えることの重要性が再認識された時期となりました。
ホスピタリティといえばディズニーランドですね。
心理セラピストの野口嘉則氏のYou Tubeチャンネルからの引用になります。
『ディズニーランド内のレストランに若い夫婦がやってきた
店員は二人掛けのテーブルに案内した
夫婦はお子様ランチを2つ注文した
お子様ランチは9歳以下限定のメニューだったが
何かわけがあるのではと思った店員は事情を聞いた
妻が答えた、「私たちの娘は1歳になる前に亡くなりました
今日はいつかこの子を連れて行こうね」と話していたディズニーランドに来たんです
店員は「そうでしたか」言うと、「ご家族の皆様どうぞこちらに」と
夫婦を四人掛けのテーブルに案内した
さらに、子供用のいすを用意して言った、「お子さんはこちらに」
しばらくして、3人分のお子様ランチが運ばれてきた
「ご家族でゆっくりお過ごしください」と言って店員は下がった
後日、夫婦から手紙が届いた
「お子様ランチを食べながら、涙が止まりませんでした
まるで娘が生きているかのような時間でした
来年も娘を連れていきます」
この店員はお子様ランチ9歳以下限定というルールを独断で破ったわけですが
叱られるどころか、賞賛されました
それはなぜだと思いますか
ディズニーランドでは何を一番大切にしているのでしょうか』
私はこの店員の親御様に会ってみたいと思いました。
先ほど天才はできるまでやり続けることができる人と言いましたが、
ホスピタリティは生まれ育った環境(家庭・友人・地域社会)によるものではないかと思います。
人にとって、ホスピタリティは何人たりとも求めるものであり、世の中の様々な人に接する職業をめざす君たちには、本学の学生生活の中で、家庭・友人・地域社会活動に携わりながら、自分自身から滲み出るホスピタリティをはぐくまれることを切に希望します。
最後になりますが、保護者の皆様にお願いがございます。本校は、2年間の短い期間に職業人としての即戦力になる選択制カリキュラムを実施し、自らの将来の糧としての知識と技能を身に着けていきます。少々、ハードな学生生活になりますが、ご家庭での叱咤激励とサポートおよび本校との密なやり取りをお願いいたします。
本校教職員はご子息様、ご令嬢様の将来に全身全霊を持ってあたりますことをお約束して式辞といたします。
令和5年4月5日
富山県理容美容専門学校
校長 金谷 健興